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子どもの声なき声を大事に・・・

 日本語も英語も同じ意味を表すもので複数の言葉があります。例えば、「聞く」と「聴く」があります。英語でも、「hear」と「listen」がありますよね。何だか面白いものです。日本語も英語も似通った使い分けをしているようです。それは、「聞く」や「hear」は、音や声、話などを耳に感じて理解することであり、「聴く」や「listen」は、人の話に耳を傾ける、あるいは、耳をすますといった意味があります。どちらかというと、「聴く」や「listen」は、より積極的に聴こうとする姿勢が伝わります。

 子どもが小さいころは、お母さんやお父さんにいろいろなことを言って、ことあるごとに「ねえ、ねえ、○○がこんなことをしているよ」とか、「ママ、私はねえ・・・」など、言ってくるので、親は多少辟易して、おざなりに聞くことがあります。そして、適当に相槌を打ってその場をやり過ごしてしまうことがあるでしょう。そういうことが続くと、子どもは鋭いですから、肝心なことを言わなくなります。

 普段の生活で家族の関係がスムーズにいっている場合は、それでも良いのですが、下の子どもが生まれて、お母さんがそちらのほうに目が向いてしまったりとか、友だちとけんかをしてしまったりとか、あるいは、幼稚園や保育園で嫌なことがあって行きたくないといったことなど日常の中で変化が生じたときは、子どもの心理もかなり不安定になっています。
そんなときに、お母さんは気がついて、「どうしたの?」と聞いても、日頃がひごろですからなかなか応えてくれないことがあります。

 そこで、子どもの声なき声に耳を傾けることが大事になります。例えば子どもとのさりげない触れ合いとして、子どもの好きな遊びを一緒にすることで、子どもが発する独り言に耳を傾けます。その独り言が大事なメッセージなのです。まずは、そのメッセージを聴き取ることです。我が子が、今、こんなことで小さな胸をいためているのか(あるいは、喜んでいるのか)ということを聴き取ったら、あとは、その対応をすれば良いのですから・・・。

池澤 純二

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