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特集:今度の休みは親子ハイキングへ行こう!

新緑の美しい季節がやって来ました。大自然の中へ飛び出して行きたくなりますね。
「ハイキング? でも、うちは子どもが小さいから」……なんて、あきらめていてはもったいない! 子どもそれぞれの年齢や体力に合わせた楽しみ方でよいのです。自分たちにぴったりのコースを探して、今度の週末、家族みんなでお出掛けしましょう!

監修/関 良一(「親子山学校」主宰) 構成・文/小菅由美子 イラスト/seesaw.

お楽しみシーン1 お弁当を持って”御近所ピクニック”

隣町を探検しましょう!ひと駅歩くだけで、きっと新しい発見がたくさんあるはず。お弁当を持って親子で歩けば、足取り軽々!

コース選びの目安

[標高差] 0~50m
[距離] 1~3km(往復)
[所要時間] 30分~2時間(往復)
[子どもの年齢] 2歳ごろから
[子どもの運動能力] 自分で歩ける
[場所選びのポイント]
遊具などの誘惑があると、子どもはつい足を止めて遊んでしまいがちです。近所の自然公園など、できるだけ緑の多い場所、落ち着いて歩ける道を選び、歩く喜びを感じましょう。

お楽しみシーン2 乗り物を使って”ちょっと遠くへ”

隣町を探検しましょう!ひと駅歩くだけで、きっと新しい発見がたくさんあるはず。お弁当を持って親子で歩けば、足取り軽々!

コース選びの目安

[標高差] 100m未満
[距離] 2~4km(往復)
[所要時間] 2~3時間(往復)
[子どもの年齢] 3歳ごろから
[子どもの運動能力] 20分以上続けて歩ける
[場所選びのポイント]
丘の上にある見晴らしの良い展望台や、雄大な海や滝などがお勧めです。ちょっとアップダウンがあって距離もあり、ある程度達成感を得られるような場所を目指しましょう。車や電車で遠出すれば、パパやママの気分転換にもぴったり!

お楽しみシーン3 ちょっぴり頑張って”親子登山”へ!

4歳を過ぎたら、標高差200メートル程度の緩やかな山にチャレンジ!自然の中で得られた達成感は、子どもを大きく成長させます。

コース選びの目安

[標高差] 200m程度
[距離] 4~5km(往復)
[所要時間] 3~4時間(往復)
[子どもの年齢] 4歳ごろから
[子どもの運動能力] 30分以上続けて歩ける
[場所選びのポイント]
週末にはたくさんの登山者が訪れるような、よく整備された低い山を選びましょう。要所要所に指導標(道しるべ)があること、最寄り駅からのアクセスがよいことも、重要なポイントです。

これだけは押さえよう!服装と持ち物

街を離れて行き慣れない場所へ行くときは、服装や持ち物に少し配慮を。お出掛け前に、確認しておきましょう。

履き慣れた、歩きやすい物を
たくさん歩くハイキングでは、履き慣れた靴を履くのが絶対条件。靴底の凹凸が深い物だと、滑りにくくて安全です。
リュック
無理のない大きさの物を
ちょっとしたハイキングなら、普段使いのリュックでOK。体に合ったサイズの物を選びましょう。長距離のハイキングや山歩きには、重心の安定する縦長の物がお勧めです。
服・帽子
重ね着で、上手に体温調節
長く歩くとたくさん汗をかきます。下着は速乾性の物を。その上にシャツや上着を重ね着して、季節や状況に合わせて調節しましょう。帽子は紫外線対策のため、必ずかぶりましょう。
救急セット
擦り傷やねんざに備える
擦り傷の止血のためのばんそうこう以外に、スプレー式消毒薬や冷却スプレーを入れておくと、ねんざや打撲にも対応できます。
食べ物・飲み物
おにぎりと麦茶で元気を充電!
子どもは急におなかがすいて動けなくなることも。昼食とは別に、小腹を満たせる食べ物を携帯しましょう。あめやチョコレートは簡単に糖分を取れて便利ですが、腹持ちのよさや栄養バランスを考えるなら、小さめのおにぎりがお勧めです。麦茶や水で水分補給することも忘れずに。
携帯電話
道に迷ったら携帯電話でSOS
GPS機能付きの携帯電話は、緊急時の通信手段として持ち歩きましょう。ただし、順調に歩いている間は電源を切って、バッテリーを節約!
これがあればハイキングはもっと楽しい!

子どものリュックに入れるのにぴったりの、ちょっとしたアイテムを紹介します。これでハイキングの楽しみが何倍にも膨らみます。

●ルーペ

木の実や落ち葉が違う顔を見せてくれる

折り畳めるルーペは、軽くてコンパクトだからハイキングにぴったり。子どもたちは、自然の中を歩いていると、変わった虫や不思議な形の木の実など、次から次へと新しい発見をします。ルーペを持ち歩けば、新発見のチャンスが広がります。

●万歩計

歩いた量を数字で知ってモチベーションの向上に

子どもが数の分かる年齢になってきたら、歩いた量を歩数で計る万歩計を持たせてみてください。「今日は○歩も歩いた!」という喜びが、歩くモチベーションを高めます。精密な物でなくて構いません。安価な物で十分です。

●図鑑

「自分で調べる」という楽しい学び体験を

子どもが持ち歩くことを考えた、軽くて小さいポケトサイズの図鑑がいろいろ出ています(月刊保育絵本の付録でも)。実物を目の前にして「知りたいことを本で調べる」という体験が、子どもが自ら学ぶ楽しさにつながります。

経験者に聞く 親子で歩く楽しさって?

公園ピクニックから山歩きまで、「とにかく親子で歩くのが好き!」という家族に、親子ハイキングの魅力を教えてもらいました。

日常から離れて一緒にいるだけでいい

山口さん親子の場合

 子どもが4歳と2歳になる我が家の定番ハイキングは、少し離れた大きな公園。車で行き、駐車場から広場まで、公園をぐるりと1周歩く1時間コースです。普段わたしの後追いばかりしている下の子も、ここへ来るとお兄ちゃんのまねをして走りたがり、自分からわたしの手を放します。自分の足で歩くのが楽しくて仕方ないのですね。
 疲れたら、広場でお弁当を広げます。午後はハンモックを張ってお昼寝したり、縄跳びをして遊んだり。自然の中に家族でいると、いつの間にか会話や遊びが生まれます。

onepoint!

いつも同じ公園を利用
毎回、同じ公園の同じ場所を利用するのが、我が家の流儀。最初はいろいろな場所を試しましたが、なじんだ場所のほうが子どもは安心して遊べます。季節の変化を楽しめるのもいいですね。

自然の中での子どもの笑顔は最高!

松村さん親子の場合

 子どもが3歳になったころから、魚や虫が大好きなパパに連れられて、家族3人で山へ出掛けるようになりました。山と言っても近場の里山です。車を止められる場所から子どもの足で30分くらい歩くと、ちょっとした広場や沢があって、子どもを遊ばせることができるのが気に入っています。
 もうすぐ4歳ですが、ここ1年でわたしが驚いたのは、自然の中だとこんなにも子どもは笑顔で遊ぶのだということ! 緑がいっぱいの田舎道をどんどん歩いて、川を流れる水を触ったり、そこに生き物を見つけたりするだけで大はしゃぎ。家の中では見たことのない顔を見せます。もちろんパパも、子どもに負けないくらい楽しそうですよ。

onepoint!

マナーとルールを伝える
自然の中では、見知らぬ人とあいさつをしたり、自分のごみを自分で持ち帰ったりするのは当たり前。近所の公園ではなかなか教えられないマナーやルールを身に付ける機会になっています。

手をつないで過ごす濃密な時間

「親子山学校」主宰 関さん親子の場合

 山歩きが好きで、子どもが生まれてからは、上の子が4歳、下の子は3歳のころから、一緒に山へ行くようになりました。子どもが小さいうちは、休みのたびに出掛け、手をつないで歩いたものです。
 上の子が高校生になり、最近では一緒に行く機会はほとんどなくなりました。今思うのは、あんなふうに親子で手をつないで過ごせる時間は本当に短かったのだということです。テレビもおもちゃもない、自然しかない場所だったからこそ、手からじんわりと伝わる信頼や愛情がありました。あの時間は、今でもわたしの宝物です。

onepoint!

歌でペースを作る
親子での山歩きで大切だと感じるのは、歩ペース。子どもにも大人にも無理のないペースを見つけて、そのスピードを崩さずに歩くようにしています。子どもと歌を口ずさむと、一定のテンポで歩けるので、お勧めです。

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