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親の背中を見て、子どもは育つ

 どの親も我が子がすくすく育ってほしいと願っていますよね。赤ちゃんのときは、とにかく健康であれば、それで幸せを感じ、やがて、幼児になってくると「頭がよくなってほしいなあ」「ピアノが上手に弾けるようになるかな」とか、「サッカーが得意そうだから、ずっと練習をしてほしいなあ」など、その思いはいろいろです。

 このように、子どもが得意とすることや子どもになってほしいことなどに夢を持って、親は、それぞれ子どもへの目標を漠然と持ち、夫婦で話し合い、子育てをしていきます。そして、子どもにいろいろな要求をし、子どももそれに応えようとします。それ自体は微笑ましいかぎりです。

 こういった親子の触れ合いを通して、子どもは親の願いや希望などを敏感に感じとった結果、心情や思い、あるいは、外に現れる行為が、親と驚くほど似てきます。つまり、幼いときに触れる日常的な親のしぐさや考えなどをいつのまにか吸収し、自分のものとして、同じような考えや行動をとっていきます。いうなれば、親がお手本なのですね。

 子どもが親と同じような振る舞いや考え方をするのは、自然で結構なことですが、親に問題がある場合は別です。親自身が利己的な考え(自分たち家族さえよければ良いとか常に他人のせいにするとか)を持ち、そういった言動を日常的にしていると、子どもはやはりそういった考えを受け入れてしまいます。

 このように子どもは驚くほど親のいろいろな行動や考えを受け入れ、同じような振る舞いをしてしまうのです。つまり、「その子どもの行動を見ていれば、大体親のこともわかる」といったことも、うなづけることです。

 子どもは、柔らかな、瑞々しい感性を備えています。ですから周囲の大人、特に親の影響を受けやすいのです。子どもを立派に育てたかったら、まずは、親としてご自身の考えや行動を今一度振り返ってくださいますよう・・・

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